COLUMN

角田陽一郎の「2017年、的。」

#3 「闇に光が射し込むように」

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2017年も終盤に差し迫ってきました。
テレビやネットをのぞいていると、思うことがある。
最近、すぐ干すとか干されるみたいな話になるんだけど、一体なんなのだろう?
すごく気持ち悪い。
人の人生なんだと思ってるんだろう?
イカじゃないんだから。
洗濯物じゃないんだから。

それってテレビの中で、当の出演しているタレントさん本人もネタにするし、
それをネット記事やSNS等で話題にするから、巷でも学校でも!“干す干される”みたいな話が普通にされるようになっている。

あまりに気持ち悪いので、芸能界の“干す干される”問題について、専門家と先日意見交換した。
その専門家の方も同様の気持ち悪さを感じていたから。
話してみてわかったことは、 「ある組織や業界が個人の活動や独立を専権的に拘束するのはどんな事情でも認められない。
ただそれは、暗黙の了解的に忖度されて行われていて、闇が深い。」
ということ。

なぜ闇か? それは、それが見えないからだ。光が当たらないから。
当たらない様な場所で、見えないうちに、いつのまにか忖度されていく。
本当に闇が深い。

でも僕は思うのだ。
しかしそれもやがて無くなる。まもなく光が射してくると。
なぜなら、そんな業界や組織自体が成立しなくなる変化が、今2017年には起こってるから。情報革命であらゆる産業構造が変化してきている。
テレビの中でもネットの中でも、政治の世界でも、そして僕らをとりまくすべての世界で。
今まで(本当は正しくないのに)正しかったこと、業界の慣習や慣例等の正しくないところが、SNS等で一気にあぶり出されてきている。
もしかしたら、“干す干される”問題も、今まで闇の中で見えていなかったものが、あぶり出されてきたから、よく目にするのかもしれない。

ということは、ある業界や組織の中で、いろんな案件を既存の慣習やオキテやしがらみや力関係を、忖度して、調整して、物事を進めることこそが仕事だと思ってる人は、間も無くその仕事自体が無価値化する。
なぜならその業界や組織が存在する日本の社会構造や経済システム自体の中で、問題点があぶりだされ、フィードバックされ、この2017年には刻々とアップデートされてるから。
つまり闇に光が射し込んできているのです。

その光の中では
良いものは良い、悪いものは悪い。
そう思った自分の思いしか、正解はないのです。
ベタに言えば、正直に素直に生きること。
変な小細工などせず、策略を張り巡らすでもなく、自分に正直に生きること。

偉い人が言ったり、命令されたり、例え世間のほとんどが支持してるからといって、悪いものが良くなったり、良いものが悪くなったり、闇の中でいつのまにか変化するのはおかしい。もともとおかしいことなのです。
人を選別し排除することが権力だと思ってる人たちが権力を握ると、
やがて僕らも彼ら(彼女ら)にとって「いる者」「いらない者」で選別され排除される。
僕たちは、自分が信じたものを変えてまでその選別に自分をあてはめようとすれば、それはウソの人生を生きることになる。
それは政治でも会社でも社会でも。

そんなものは、それ自体がやがて排除される。
闇を光が照らすように。

そのおかしさはやがて必ず新しい時代が駆逐する。
闇に光が射し込むように。

PROFILE

角田陽一郎

1970年生まれ、千葉県出身。バラエティプロデューサー。東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビ入社。テレビプロデューサー、ディレクターとし『さんまのスーパーからくりTV』『中居正弘の金曜日のスマイルたちへ』など、主にバラエティ番組の企画制作をしながら、映画『げんげ』監督、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員ほか、多種多様なメディアビジネスをプロデュース。著書に『最速で身につく世界史』(アスコム)、「オトナの!格言」(河出書房新社)、「成功の神はネガティブな狩人に降臨する –バラエティ的企画術」(朝日新聞出版)ほか。現在、フリーとして多方面に活躍中。

https://www.amazon.co.jp/「好きなことだけやって生きていく」という提案-角田-陽一郎/dp/4776209365

    WRITER

    BAUS / BAUS編集部

    クリエイティブと社会の関係性において、 関わる全ての人々にとっての 「次」と「続き」を作る、そんなプラットフォームを BAUSは目指しています。

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