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1993年生まれのクリエイターが大集結!主催者が展示に込めた想い

ミレニアル世代が贈るクリエイティブに魅了されよう。

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現在、表参道ROCKETにて、1993年生まれのクリエイターによるグループ展「1993」が開催中です。今回は、同展のキュレーターを務める小林真梨子さん、展覧会オリジナルマガジンの編集に携わった酒井瑛作さんにインタビューを行いました。偶然にも、インタビュアーをつとめたBAUS MAGAZINE編集部のライターも1993年生まれ。ミレニアル世代のクリエイターが展示に込めた思いとは、どのようなものなのでしょうか。


2018年に25歳を迎える「1993」世代、その素顔と魅力にせまる。

まずは、「1993」を開催するきっかけをお伺いしたいです。

小林さん:私が表参道ROCKETのお手伝いをしていた際に、展示をやってみないかと声をかけられたことがきっかけです。去年の夏の終わりくらいから企画を考え始めました。2015年に、音楽やファッションなどの分野で活躍する東京の女の子たちを取り上げた「東京男子・東京女子展」を開催したのですが、「1993」は最初、その次世代バージョンを想定していたんです。しかし、考えていくうちに1993年という縛りをつけた展示企画にしようと思い、今回のような形に軌道修正しました。

――「1993年」という時代にこだわった理由を教えてください。

小林さん:最初は年齢関係なくやろうかとも思ったのですが、2017年に自分が知り合ったクリエイターさんに同い年の子が多かったこともあり、1993年という縛りをつけることにしました。それに加えて、25歳ってなんとなく大人になっていく年齢だなっていう特別感もあったので。自分の身の回りにいる同年代の人のクリエイターの活動を知ってもらう場が欲しいと思って企画しました。

――ご自分の実感として、「25歳」をどう感じていますか?

小林さん:昔思っていた25歳と、今の自分はだいぶ違うなって思います(笑)。やっぱりまだまだ子ども。今回の展示でも、年上の人の力をたくさん借りました。力不足を実感しています。

酒井さん:でも、「1993」をやってみて良かったこともたくさんあったよね。

小林さん:もちろん!「1993」は、今までやったどの展示よりも作っている期間が楽しかったです。同世代だからこそ共感できることも多かったし、意見をぶつけあうこともできて…すごく居心地のいい空間でした。

会場にずらりと並んだオリジナルマガジン。

同年代の才能を、もっとたくさんの人に知ってほしい。

小林さんは普段写真家としての活動をされていますよね。だけど、この展覧会ではキュレーターとしての立ち位置、自分の作品を発表より同時代のクリエイターさんたちを紹介する場を作ることに尽力している気がします。

小林さん:私がそういう活動が好きなんです。マネージャー的な立場になりたいという思いがずっとありました。自分の写真を見てもらいたい気持ちより、写真を通して被写体のことを知ってもらいたいって思っています。自分で決めたテーマより、被写体をどれだけ魅力的に見せることができるかということに興味があるんです。

酒井さん:普段から、SNSで気になる人たちを紹介してるよね。

小林さん:そう、SNSに撮影したモデルさんの写真を載せて、たくさんの人に知ってもらうのが好きで。私のSNSを見て「この子を次のルックで起用したよ」って言われるとすごくうれしい。

普段から、魅力的な人を発掘しているんですね。では、この展覧会のメンバーはどのように選んだのでしょうか?

小林さん:メインとしてまず考えたのは、音楽をやっているメンバーです。そこに、モデルや映像監督、ヘアメイクなど、彼らを支えることのできる実力派のクリエイターを揃えました。今回はあえて、「プロとしてやっている人」にこだわって声をかけています。

確かに、今回の展示の目玉はミュージックビデオですよね。映像を上映するという展覧会のスタイルは、すんなりと決まったんですか?

小林さん:もともと、この展示を通過点にして、最終的にはライブをやろうという意見もありました。でも、豪華なメンバーなのに小さいハコで映像だけを流す、という「あえて」があってもいいかなと思って。あと、自分が観客の立場でどんな展示が見たいかを考えたとき、映像を上映するスタイルが素敵だなと思ったんです。

展示のもうひとつの目玉はマガジンですね。

小林さん:もともと、ZINEを作りたいなという想いはずっとありました。映像や音楽で作品を発表している子たちだけじゃなく、文章を書いている子が表現できる場所が必要だと思ったからです。

酒井さん:マガジンの中では、クリエイター同士の対談やファッションのページに加えて、いろいろな仕事をしている25歳にインタビューをしています。パイロット、タクシー運転手、主婦など…。クリエイター以外の同年代にも協力してもらい、展示の世界がより外側へと広がっていくようにしました。

 

動き続ける「25歳」。彼らが描く未来とは?

さまざまなジャンルのクリエイターが力を発揮できる場所として、「1993」があるように思えます。今後のビジョンについてもお聞かせいただきたいです。

酒井さん“個”として活動することが普通になってきた分、一つの場に集まって、“チーム”としてモノづくりをすることって、この年代では意外とやってこなかったことかもしれません。「1993」という枠をひとつのきっかけとして、インディペンデントに自分たち発信で作品を作りながら、クリエイター同士が協働できる関係性や場所を大切にしていきたいです。

小林さん:ビジネスを絡めて展開していきたいと考えています。モノを作って仕事として成立させていくことが、私の中の次のステップかな。同い年だからこそ刺激しあえる部分もあると思うので、「1993」のつながりは大切にしていきたいです。そのうえで、もっと幅広い年代の人とお仕事をしていきたいですね。

「1993」オリジナルCDも制作。

 

お二人の言葉の端々からは、同年代のクリエイターに対するリスペクトが溢れていました。20代の折り返し地点に立つ、1993年生まれの若手クリエイターたち。彼らの今後の活動から、目が離せません。

先週1月5日から始まった1週目には、1993年生まれのクリエイターを起用したミュージックビデオが初披露されています。このミュージックビデオに参加するのは、いま最も注目を集める若手バンドのひとつD.A.N.の 櫻木大悟、MONJOE (DATS/yahyel)、玉置周啓・加藤成順 (MIZ)、写真家の草野庸子、映像作家のUMMMI.など、新進気鋭のアーティストたちです。
2週目には、空間のイメージがガラリと変化。1993年生まれの写真家・草野庸子、井崎竜太朗、小林真梨子が、ミュージックビデオ撮影中に別角度から撮りおろした写真が展示されます。

また、同展ではオリジナルマガジン(楽曲CD付き、税抜価格2,800)を300部限定で販売。D.A.N.の櫻木大悟と草野庸子による対談や、ヘアメイクアップアーティストのken nagasaka、多胡みくりによるビューティ企画、ファッションブランド梨凛花のデザイナー・苅田梨都子やTTTのデザイナー・玉田翔太などによるファッション企画など、ここでしか読むことのできないスペシャルな企画が目白押し。25歳だからこそできるエッジのきいたクリエイションを、ぜひ肌で感じてみてください。

 

[イベント情報]

会期:
[1st week]  2018年1月5日(金)~1月10日(水)  11:00 – 21:00
[2nd week] 2018年1月12日(金)~1月17日(水) 11:00 – 21:00
※1月8日、1月14日は11:00-20:00、1月10日、1月17日は11:00-18:00
※1月11日(木)は展示入れ替えのため休館

会場:OMOTESANDO ROCKET
入場料:¥500
ウェブサイト:http://omotesando-rocket.tumblr.com/post/168352854219/upcoming1993年生まれのクリエイター30名がつくる-1993展

文・齋木優城 編集・上野なつみ

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