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BAMP流、「ローカルWEBメディアの作り方」【後編】

徳谷柿次郎 × 佐藤ねじ

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多様な生き方、働き方がある時代に、ローカルに目を向けて新たなロールモデルを提示する。5月末に創刊したWEBマガジン「BAMP」は、血の通った“濃い”記事の宝庫だ。「現場のライターとコンセプトを共有できている」と語るのは、編集長の編集長の徳谷柿次郎さん(写真・左︎)。アートディレクター兼プランナーの佐藤ねじさん(同・右︎)も、「誰が取材を受けても語れる」と自信を見せる。インタビュー後編は、制作チームとクライアントとの関係を通して、ブレないWEBメディアの作り方に迫った。


——全国各地への取材を行うBAMPには、何人のライターを抱えていますか?

徳谷さん:毎月6本の記事を公開していますが、なるべく初期メンバーは多めに声をかけておきたかったので、10人ほどのライターを集めました。立ち上げから熱量を共有しておけば、メディアが回りやすくなると思ったんです。ローカルに興味がありそうな人や、「小さな声を届ける」というコンセプトに共感してくれそうな人に声をかけた。

佐藤さん:柿くんには「ジモコロ」の編集長として積み上げた知見や人脈があるので、僕はスタッフィングを気にせず本来の役割であるデザインに徹することができました。記事に対してFacebookの反響などを前面に出してしまうとライターのモチベーションがブレることもあるので、ツイートや「いいね!」などの数を足した“BAMP”という独自の数値を表示させています。

徳谷さん:ただ、面白がってくれるライターはいるものの、遠隔地に魅力的なプロジェクトがあっても簡単には行けないケースも少なくありません。将来的には、各県、各町ごとに制作チームを設けるのが理想ですね。

佐藤さん:柿くんは決断の早い編集長なので、ライターさんはやりがいがあると思いますよ。日頃から「クライアントの要望を丸呑みしなきゃいけないメディアは死ぬ」と言っていますし、独断で記事の制作を進めていることも(笑)

徳谷さん:せっかくネタを提案したのに、「いったん各所に確認とります」と言って待たせる編集長って、嫌じゃないですか(笑)。クライアントが持つ課題には応えながらも、クリエイティブの決定権は保たせてもらったほうがブレないメディアが作れると思っています。

 

——出資者であるCAMPFIREとBASEには、どんな相関関係があるんですか?

徳谷さん:まずプロジェクトを立ち上げる場としてクラウドファンディングのCAMPFIREがあって、そのストーリーを客観的に広く伝えることがBAMPの役割でもあります。そして、資金が集まったらEコマースのBASEで売る。その三角関係を強化させるような記事を積み上げていきたいですね。

佐藤さん:幸いCAMPFIREは熱いストーリーを持つプロジェクトが多くて、それをBAMPで取り上げることでBASEの売り上げにブーストをかけることができれば、より熱いプロジェクトの発起人が集まってくるはずです。ネタに困らないというか、将来的に自走するメディアが作れるのではないかと思っています。

 

——今後、BAMPで実現したいことを教えてください。

徳谷さん:最初から目標としてるのは、記事がある程度溜まった段階で書籍版やフリーペーパー版を作ることです。『ジモコロ』の経験上、ローカルの歴史や文化は2〜3年経っても変わらないので、インタビュー記事のアーカイブをまとめて紙に落とし込むだけでも価値のあるものが作れると思っています。

佐藤さん:クラウドファンディングやEコマースって、WEBや口頭ではなかなかサービスの魅力が伝わらないと思うので。紙の力を借りれば、人の心を動かす広報ツールが作れるはずです。と、真面目な発言をしつつ、単純に面白い記事を幅広い人に読んでもらいたいだけなんですけどね(笑)

PROFILE

BAMP

株式会社CAMPFIREとBASE株式会社が合同で2017年5月30日に創刊。 メディア運営は株式会社Huuuが行い、編集長には同社代表の徳谷柿次郎が務める。Web制作は、「超ノート術」(日経BP社 / 2016年)の著者で、アートディレクター兼プランナーの佐藤ねじ氏が参画。“答え” を提示するものが多い既存メディアに対し、“問い” を投げかけるメディアとして、「本当に伝えたいこと」を丁寧に拾い、発信している。

https://bamp.is

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